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チーフデザイナー ニノ・フリソン インタビュー

ニノ・フリソン
イタリア出身 1960年生まれ 46歳
職種: チーフデザイナー

今シーズンから、スズキでシャシ関係のチーフデザイナーを務める。 過去、20年以上にわたりF1やWRC、DTMなど数々のトップカテゴリーでエンジニアとして活躍。 マシン開発に関するエンジニアとしての経験は豊富である。

Q : スズキについての印象はいかがですか?

A : スズキは2輪での長い歴史がある。だからモータースポーツで言えば、私にとって“ラリー”でのスズキよりも2輪の方を良く知っているというのが正直なところだ。でも、ラリーに関しての第一印象はポジティブだ。我々には、風洞からサーキットまで様々な施設があり、しかも自前のエンジンを作り上げることも可能だ。これ以外にも色々な設備がそろっている、非常にグッドだ。

Q : SX4 WRCの第一印象は?

A : マシンは非常にいいと思う、コンパクトでこれはラリーに向いている。 デザインもうまく分配されている。重量配分もかなり良い。 いくつかの技術的な点でもかなり良い。ただ、少し背が高くてスクエアだから空力面では最高とはいえないかもしれないが、ラリーでは空力が全てじゃないからね。

Q : チームでの役割、チーフデザイナーという職種について教えてください。

A : チーフデザイナーの主な仕事は、車にかかわるデザインワーク(設計)の全てをコーディネートすることだ。特にシャシーに関することだね、エンジンは僕の担当ではない。コーディネートとは、アイデアを実現するためにコンポーネントのほとんどをデザインし、これをディテールに落とし込んでいく作業になる。最近ではどんな小さなパーツであってもディテールを詰める事が最高のパフォーマンスを得るために欠かせないからね。

Q : SX4の持つ有利な点は?

A : コンパクトであること、これはさっきも言ったけど、WRCのベース車としてはとても良い点だ。これからの日々の開発状況によるけど、クルマ自体が次の段階に進むことになる。これから先2008年1月までに2段階のステップで開発を進めていくことを計画している。

Q : 逆に不利な点は?

A : SX4に関していえば特定の難しい問題はないと思う。どんな車であれ、良い点・悪い点がある。つまり必要なのは、そういった長所・短所にどのように対処すればよいかを知ることなんだ。

Q : どのように競争力をつけていく?

A :

しなくちゃいけないことは沢山あるけど、小さなことだ。基本的には、どのクルマでラリーに出るかを決定するのは会社なので、われわれとしてはその車をラリーで勝てるクルマに仕上げていくという、簡単とは言えない課題を与えられている。勿論常にベストを尽くす。言えるのは、ゴールに向けて日々開発を進めていくっていうことだね。
そもそもSX4にはネガティブな点はそれほど多くない。小さな点でモディファイの必要があることは確かだが、このクルマの持っている基本的なバックグラウンドは・・・、つまり素性がいいんだ。OKだ。

Q : 現在のWRCの状況については?

最高のプロが最高の働きをして勝利を得る。そこには秘密なんて一つもない。秘密があるとしたら、ベストな考えを持ち、プロフェッショナルなやり方で働くことだ。人の真似をしていては2位がせいぜいで、トップにはなれないよ。

Q : 日本の企業で仕事をすることについては?

メンタルな点でいくつかの課題はあるね。視点も経験も違うわけだし。ある場面では我々の方が上手く出来る事もあるし、日本人の方が上手くできる場合もあるだろうから、いつもベストな落としどころを探る必要があるっていうことだね。

Q : ファンへのメッセージをお願いします。

A : 2007年はテストの年だから、ファンにはちょっと我慢が必要かも知れない。2008年から正式に参戦するわけだけど、まだ我慢の年だろう。確かに我々も一生懸命開発に取り組んでいるけれど、もうちょっと時間が必要だね。