サルディニアからアクロポリスへ [ラリー道中記]

今回は、アクロポリス・ラリーを題材に、チームのロジスティクス(人とモノの移動)の裏側を少しだけご紹介します。
年間15戦、それぞれ異なる国で開催されるWRCのイベントは‘何週間おき’など決まった間隔で開催されるのではありません。例えば10月にはスペインとフランスで1週間おきに開催されますが、7月・9月・11月はほぼ丸1ヶ月イベントがないので現地に出張するメンバーにとってはオフィスで足を休める期間になります。
この5月・6月のイタリア〜ギリシャ〜トルコの3戦は2週間おきに設定されていて、ラリーウィークの頭に現地入りするチームメンバーにとってはイベントとイベントの合間にあるのは実質たったの1週間!そこで今回、メカニックたちはサルディニア島からフェリーを利用して直接アクロポリス・ラリーの開催されるギリシャに向かいました。もちろんSX4 WRCもレッキ車もサービスカーも全部一緒です。

 
     
     

ラリー・イタリア・サルディニアを終えた翌日、5月19日月曜の朝にサルディニア島東北岸のオルビア港を出発したメカニックたち一行は、その日の夕方にイタリア本土西岸のピオンビーノに到着。ピオンビーノから本土東岸アドリア海側のアンコーナの港まではトラックに乗って陸路を移動し、アンコーナで一夜を明かしました。
     


翌20日の夕方、アンコーナから再びフェリーに乗り込んでイオニア海に出航し、一行は一路ギリシャ南西部、ペロポネソス半島の北西部、コリンティアコス湾に面する海港都市パトラへ。21時間の長旅ですが、同じ船にフォードの移動チームも乗っていて交流を深める好機になりました。21日水曜日の午後パトラに上陸した一行は再びトラックに乗り込み、サービスパークの置かれるギリシャの首都アテネまで、今度は約4時間のドライブ。この道中、車窓からは切り立った岩山が連なるのが見え、ラリーの厳しさを予感させました。


アテネについた一行は、週末までの束の間の自由時間を使って街を散策。アテネ旧市街には趣のある路地が多く、露天やカフェもあちらこちらに出ていてどこを撮っても絵になる風景です。


いよいよラリー開催週の月曜が来て、ラリーウィークが始まると、1日1日がまるでジェットコースターのように流れていきます。レッキ、車検、シェイクダウン…。毎日決まったスケジュールがあり、それを次々にこなしてゆくと、あっという間に木曜夕刻のセレモニアル・スタートを迎えます。
毎度のことですが、アテネ市街にはセレモニーの会場に集合するラリーカーでちょっとした渋滞が発生していました。WRカーの車内にはエアコンが付いていないため、移動の担当になったクルーは暑さをしのぐのが大変です!



ついにラリー本番が始まると、SX4 WRCがSSを走っている間はひたすら待機です。サービスに戻ってくるSX4 WRCを正座して神妙な面持ちで待っているのはP-G選手の車両のメカニック。
サービスに戻ってきたクルーは、メディアの対応やエンジニアとのやり取りに大忙し。ふと見ると、トニ選手のコ・ドライバー、トミ選手がマイクを構えてフィンランド語を話しています。実は、出身国フィンランドのテレビ局のWRC番組のリポーターを務めている最中で、8月のフィンランドでたくさんの人たちにスズキを応援してもらえるように張り切ってPRしています。
ノー・トラブルで2台が順調に歩を進めている今回は笑顔がいっぱい。笑う門には福来たる、といいますが、これからのラウンドでもこの笑顔を絶やしたくないものです!


今回、ラリーの拠点となったアテネは、古代ギリシャ時代に強大な都市国家アテナイとして栄え、今日まで歴史が続いている由緒正しい都市。アテネを始め、古代ギリシャの都市国家全体のシンボルでもあり、宗教的、政治的な中心地とされるアクロポリスには、アテネの守護神アテナを祀るパルテノン神殿が建てられています。アテナは知恵、技術、戦争の女神とされ、鎧を着けた姿で生まれたといわれています。創建当時のパルテノン神殿は、中央に象牙と黄金でできた巨大なアテナ像が安置され、壁面には大理石彫刻が飾られ、絢爛を極めたと言われています。その後の歴史の中で大部分が破壊され、随所で修復作業が営まれている現在の様子からは豪華だったころの姿を想像するのは難しいですが、それでも十分に荘厳な雰囲気を感じさせる遺跡です。

     


ここで、ギリシャ料理を特徴付けるいくつかの食材をご紹介します。
まずは新鮮で香り高いオリーブオイル。ヨーロッパの数あるオリーブオイルの産地の中でもギリシャ産は高級品といわれています。そのオリーブオイルをふんだんに使うサラダが『ホリアティキ』。このサラダには、ギリシャで朝食から出てくるほどポピュラーな食材、羊乳チーズが豪快に乗っています。このチーズは、日本の豆腐のように水に浸かった状態で売られているそうです。
水を切ったヨーグルトにニンニクとキュウリを合えたペースト状の料理『ジャジキ』は、ギリシャ料理に欠かせない一品。ギリシャではヨーグルトをデザートだけでなく料理に使うのが特徴です。
豚の串焼き『スブラキ』は、ギリシャを代表するビール『ミソス』によく合う味付け。『ミソス』はピルスナー系のラガーなので、日本人にも親しみやすい味です。
食事の合間につまむお菓子には、甘いものが多く、和菓子の求肥に似たような『ルクミ』と呼ばれるお菓子には、バラ水や柑橘類でしっかり香りがつけられていました。ピーナッツに赤い砂糖衣をつけたお菓子は日本の豆菓子にも似た素朴な風味でした。



 

 

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