スズキ、ニュージーランドの高速ステージへ

ラリー・ニュージーランドは流れるような高速ステージで知られるグラベルイベントで、前回ドイツで開催されたトリッキーなターマックラリーに劣らずチャレンジングなイベントだ。世界中を舞台とするWRCのイベントの中で最もヨーロッパから遠く離れた場所で開催されるこのラリーは、数々のドライバーから好評を博している名ラリーでもある。実際、緑が生い茂るニュージーランド北島の壮観な大地を縫うように設けられたローラーコースターのような緩急のある高速ステージを目の当たりにしたらそれも納得がゆく。

このラリーの大きな特徴といえるのが、まるでサーキットのように大きくバンク角のついたコーナーで、これによってドライバーは十分スピードの乗った状態でコーナーを走り抜けることができる。コーナーが次々と現れるようなステージもあり、ドライバーにはコーナーからコーナーへとスムーズに走る正しいリズムをつかむことが求められる。それだけに、リズムを把握してツイスティなステージをよどみなく軽やかに走り切った時の爽快さは格別だ。一方で、特にコース脇から砂利が掻き出されて滑りやすくなった路面ではリズムを崩しやすく、アクシデントを招く可能性もある。また、ニュージーランドの変わりやすい天候―肥沃な青々とした大地を見ればわかるように頻繁に降る雨は、ラリーの展開を一層面白いものにするだろう。

ラリー・ニュージーランドは昨年同様オークランドから南に車で2時間ほどの街、ハミルトンを拠点に開催される。サービスパークが置かれるミステリー・クリーク・イベントセンター内には、デイ1とデイ3の最終ステージとして、またデイ2では中盤のステージとして設定されているスーパースペシャルステージも特設される。ラリーは8月28日木曜日の夕刻18:30からハミルトンの中心部で催されるセレモニアルスタートで幕を明け、3日間にわたって総距離354.58km におよぶ16SSを走り、日曜日の午後15:00からの表彰式で閉幕する。ラリー・ニュージーランド公式サイト:www.rallynz.org


カーニュース:
ラリー・ニュージーランドはラリーカーの各部に過度な負担をかけるようなイベントではない。グラベルラリーながらステージの路面はスムーズで、ハードなブレーキングを強いられるようなコーナーも少なく、風の流れはエンジンやブレーキ系の冷却を助けるだろう。
ニュージーランドの起伏のある道に対応できるように車高はやや高め、サスペンションはやや柔らかめにセッティングを施すが、基本的な仕様はラリー・フィンランドと同様となっており、トニ・ガルデマイスター選手については正にフィンランドで乗ったその車をドライブする。とはいえ、2回目のループではどのステージの路面もひどく荒れることが予想され、その時々で柔軟にセッティングを変更できるような準備は欠かせない。

2人のドライバーは、ここ2戦でのSX4 WRCの信頼性を高く評価しており、今回は地球の反対側のニュージーランドを舞台に、その評価を揺るぎないものにしたいところだ。サスペンションとダンパーは現地の条件に合わせて特に適切に調整することが求められるため、木曜の午前中のシェイクダウンは初めてSX4 WRCがニュージーランドを走る上できわめて重要な機会となるだろう。

フィンランドに向けてボディシェルやエンジンに施された多くの改良は、今回のニュージーランドでも功を奏するだろう。タイヤは6月のトルコ以来となるハードコンパウンドのピレリ製グラベルタイヤ、「スコーピオン」を装着する



ドライバーニュース:
トニ・ガルデマイスター選手 コメント

ガルデマイスター選手は1999年のラリー・ニュージーランドでWRCにデビューを果たし総合3位を獲得した。それは他のWRC選手のキャリアと照らしても鮮烈なデビューで、彼にとってこの南半球の島国のツイスティなステージを走るラリーは特にお気に入りのイベントのひとつとなった。過去6回参戦したうち4回ポイントを獲得しているが、2005年、拠点をハミルトンに移すのと同時にルートが大幅に変わっており、7回目となる今回はルート変更以来のラリー・ニュージーランドとなる。
「このラリーは本当に走っていて楽しいんだ。世界中どこを見ても他にこんな場所はないよ。最後にラリー・ニュージーランドを走ってからかなり年月が経ってしまって、今回、多くのステージは僕のよく知らないステージだけど、きっと前のときと同じように楽しめるステージなんじゃないかと思って楽しみにしている。ニュージーランドにはいつもとてもいい印象を受けるし、順調に行けば良い成績を手にするチャンスもあると思う。何といっても、SX4 WRCは最近とても信頼性が高まったから、トラブルにさえ遭わなければポイント獲得は順当に狙えるはずだよ。ラリー・ニュージーランドのいくつかの部分はフィンランドのステージに似ている気がする。でも、フィンランドを走るときほどパワーはいらない。むしろ、良いリズムを見つけて連続するコーナーすべてを綺麗に走り切れるかが問題だよ。」

P-G・アンダーソン選手 コメント
一方、アンダーソン選手は2005年にイグニス・スーパー1600で出走、クラス優勝と総合17位という成績を獲得して以来のラリー・ニュージーランドとなる。起伏のあるニュージーランドの独特のステージを走る上では頼もしく見える2005年の結果だが、WRカーで走るのは今回が初めてであり、アンダーソン選手にとっては今回も学ぶことの多いラリーとなるだろう。
「今回はまた、たくさんのことを経験し学ぶことになるだろう。僕が覚えている限りでは、ラリー・ニュージーランドはとても素敵なラリーだよ。ニュージーランドでは車を力まかせに運転してはダメで、リズムに身を任せて車を自然に走らせなければならない。そういう意味では少しスウェディッシュに似ているのかもしれない。今回は絶対ミスをしないように走るよ。努力が実れば、きっと良い成績を収められると思っている。」


チームニュース:
チームの拠点から遠く離れたニュージーランドでのイベントは、2人のドライバーにとってだけでなく、チームにとっても大きなチャレンジとなる。ラリーに必要なすべてのものは大きなコンテナに詰められて輸送され、メカニックたちはラリー中、普段慣れ親しんでいるトラックやモーターホームのない環境で作業することになる。また、ニュージーランドはヨーロッパ中央時より10時間も進んでおり、主なチームメンバーは長いフライトによる時差ボケとも闘わなくてはならない。
幸い、スズキは過去にアジア・パシフィックラリー選手権で輝かしい実績を築いており、極東での経験は豊富だ。またSX4 WRCはここ2戦で特に耐久性に関して大きな進化を見せており、チームでは今までの進化を確固たるものにしつつスピード面でのレベルアップを図っている。

スズキ・ワールドラリーチーム プリンシパル 田嶋伸博 コメント:
「ニュージーランドはクラシカルなイベントで、車両とドライバーのどちらにとっても総合的なチャレンジとなるラリーです。そして、まさしくこのようなチャレンジに直面することによって、SX4 WRCの改良を進め、今まで築いてきた土台の上に具体的な進展を重ねることができるのです。」







 
   
 
 
 
 
 

 

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