トニ選手と、P‐G選手のジャパン・ツアー

スズキ・ワールドラリーチームにとって、ラリー・ジャパンは母国で開催される特別なイベントです。トニ・ガルデマイスター選手とP-G・アンダーソン選手、そしてコドライバーのトミ・トゥオミネン選手とヨナス・アンダーソン選手は、今回通常より早く、ラリーの始まる1週間前に日本にやって来ました。

     

日本に到着した彼らがその足で向かった先は浜松。お目当てはスズキ本社とスズキスポーツのファクトリー、そしてスズキの車両量産工場です。ドライバー陣は朝からスズキ本社を見学。続いてやってきたスズキスポーツのファクトリーでは、開発設備や組み立て工場を見学しました。クールに車両や設備を眺めるトニ選手とは対照的に、P-G選手はしゃがみ込んだり手を伸ばしたりして熱心に見学。特に、エンジンダイナモや風洞を用いたSX4 WRCの開発風景には興味津々でした。案内役を務めた稲垣チームディレクターは選手たちから次々と質問が投げかけられて大忙し。どのドライバーもスタッフとの交流を通じてスズキファミリーの一員としての意識を新たにしていました。

その日晩は日本文化に触れるため、熱海の旅館に宿泊。通された和室で浴衣に着替えると、一行はすっかりリラックス。全員背が高いので裾から足首がのぞいていましたが、堂々とした着こなしで妙に似合っていました。お座敷で会席料理に舌鼓を打った後はラウンジに移動してカラオケ。マイクを握ったトミ選手は真剣な目つきに変貌し、バンドのボーカルとして鍛えている自慢ののどを披露しました。元気に夜を明かすドライバー達を見ていると、まるで、時差ボケや移動による疲れを感じていないかのようでした。
     

翌日は早朝の新幹線で熱海から東京まで移動して、一日東京観光をしました。まずは東京駅を起点に皇居を散策。皇居正門前で記念撮影した後はJR線と地下鉄を乗り継いで浅草へ。浅草では浅草寺にお参り。仲見世に並ぶ日本の伝統的な雑貨や玩具に目を奪われました。雷門・宝蔵門を通り、体の悪い箇所へ煙をかけると治るといわれる常香炉で煙を浴びつつ本堂へ、そして選手達は順番にお賽銭を投入しっかりとお参りしました。今回の好成績はもしかしたらこのご利益が合ったのかも・・・?ちなみに同行したスタッフの一人が引いたおみくじは大吉。吉に属するもの(大吉・吉・半吉・小吉・末小吉)が7割、凶が3割と言う浅草寺のおみくじで大吉は珍しいらしく、これも今回のスズキの快走を予言していたのかも知れません。続いて一行が向かったのは秋葉原。賑やかな通りに並ぶ大型家電量販店やパソコンショップなど巡り、大いに楽しんでいました。


秋葉原見物の後は飛行機で札幌へ移動です。到着後すぐ休むのかと思いきや、夜はススキノへ繰り出し居酒屋で夕食。二晩連続でドライバーのタフさを見せつけられました。箸使いも慣れたもので、納豆や刺身など器用に食べます。世界中を飛び回るラリードライバーに偏食はない、といったところでしょうか。
     

北海道に入ってからは一転、観光は終了。黄色いウェアに身を包んで仕事モードに。今回、新札幌のスズキディーラーと苫小牧のホテルでサイン会、壮行会が催され、ドライバー達に会う為に多くのファンが集まってくれました。どちらもアットホームなイベントで、ドライバー達もリラックス。一人一人のファンと握手を交わすなど親睦を深めました。苫小牧での壮行会には苫小牧市長から激励の言葉をいただき、ドライバー達は苫小牧が舞台となるデイ2・デイ3での快走を誓いました。

ラリーウィークに入った月曜日、トニ選手が真っ先に向かったのは札幌の免許センター。トニ選手の所持しているモナコの免許証が、ジュネーブ条約のみ加盟の日本では国際免許証として承認されていないため、日本の運転免許を取得する必要があったからです。トニ選手は特別講習を受けて視力検査などを通過し無事日本の免許を取得。本籍はフィンランド、生年月日は昭和表記、住所は札幌で滞在中のホテルという一風変わった免許証が出来上がりました。日本の道路交通法規上は免許取得直後の初心者という扱いなので、トニ選手の車両にはもちろん初心者マークが貼られ、ベテランラリードライバーが初心者マークをつけて日本の公道を走る姿はラリー期間中多くの観客の注目を集めていました。


 

 

Rd.15 GB
MORE>>


Rd.15 GB
デイ3
MORE>>
 
 
 
 
 
  伝説の舞台 ウェールズ
MORE >>
  ラリー・ジャパン パドック編
MORE >>
  トニ選手と、P‐G選手のジャパン・ツアー
MORE >>




#10 メカニックの素顔:ステファン・エリクソン
MORE>>


#09 メカニックの素顔:エサ・ハッキネン
MORE>>