スズキ、トニ・ガルデマイスター選手の健闘により7位入賞しポイントを獲得

スズキ・ワールドラリーチームのファーストドライバー、トニ・ガルデマイスター選手は、スウェディッシュ・ラリーを前回のモンテカルロを上回る総合7位という好ポジションで終え、マニュファクチャラー中6位にランクインを果たし、ドライバーズ・ポイントとして2点、マニュファクチャラー・ポイントとして3点を獲得した。2週間前の初戦モンテカルロでP-G・アンダーソン選手が成し遂げた8位入賞に続く今回の入賞により、スズキ・ワールドラリーチームは、WRCフル参戦デビュー以来連続でのポイント獲得という快挙を達成した。
今回のスウェディッシュ・ラリーでは、不運なことにP-G・アンダーソン選手のSX4 WRCにはガスケット周りのトラブルが生じてリタイアを余儀なくされた。しかしその一方、トニ・ガルデマイスター選手の駆るSX4 WRCは油圧系統にいくつかの不具合を出したものの、終始めまぐるしく変わる路面の上で基本的な性能のよさを感じさせる安定した走りを披露し、全てのスペシャルステージを完走した。
今年のスウェディッシュでは気温が氷点下まで下がることがなく、特に日中は温度が上がり、路面は雪に代わって滑りやすい泥や浮き砂利に覆われた。クルー達は、例年に比べ著しく雪が少なくグラベルが露出しているようなステージにもアイスバーン用の幅の狭いスタッドタイヤで臨まなければならず、各車の履くタイヤのスタッドはスペシャルステージの設けられた林道の表層を荒らした。同時にスタッドも失われ、氷雪の残るコンディションの路面でのグリップを損なう結果となった。
このような難しい路面に苛まれ、また2日目には大きなタイムロスとなったスピンを喫しながらも、トニ・ガルデマイスター選手はポイント獲得を目指す強い意思を失うことなく全てのステージを走りきった。デイ3に設定された6つのステージ中、先に述べたように雪量不足のためSS18がキャンセルされ、ガルデマイスター選手はスウェディッシュ・ラリー最終日である今日、実際に走る5つのステージを通じて暫定8位というデイ2終了時点での順位を死守することに徹した。彼の努力はスズキの2戦連続ポイント獲得という快進撃に実を結んでいる。同時にスズキのSX4 WRCは3日間のイベントを通じて上位6位に食い込むステージタイムをマークしており、ガルデマイスター選手の豊富な経験やノウハウがSX4 WRCの潜在性能の開花を助けることが期待される。

Car news
3日目の今日、トニ・ガルデマイスター選手の駆るSX4 WRCは、午前中を通じて大きな問題に悩まされることなく無事にゴールにたどり着いた。
今回のスウェディッシュ・ラリー全3日間を通じて最大の問題となったのが油圧系の不調だ。その悪影響が顕著に出てしまったのがディファレンシャル・ギアとセミオートマチック・シフトで、金曜日からの3日間、クルーはそれらの不具合を自力で補いながら走らなければならなかった。
また、SS11に入って1kmほどの地点の高速左コーナーでスピンしコースオフした後、コースへの復帰に手間取ったため、ガルデマイスター選手は3分強のタイムロスを喫している。
歴史に「たら、れば」は無いと言われるが、油圧系のトラブルや約3分のタイムロスがなければ、ガルデマイスター選手のSX4 WRCはWRCイベントへの2度目の参戦にして高いパフォーマンスを発揮してみせたことだろう。
P-G・アンダーソン選手のSX4 WRCについてはSS4で生じたガスケット周辺のトラブルのためデイ2以降の走行を断念したが、トラブル発生前には暫定7位をマークしている。FIAの規定により、イベント開始後にエンジンを交換することは許されていないため、アンダーソン選手はイベントの後半、傍観を強いられた。今回アンダーソン選手のSX4 WRCに生じたトラブルは前回のモンテカルロでガルデマイスター選手のエンジンに生じたトラブルと同種のもので、予防策の実施が急務である。

ドライバーニュース
トニ・ガルデマイスター選手とP-G・アンダーソン選手は、今年1月、スウェーデン北部の十分に雪が積もった路面での走行テストを成功裡に終えて、その経験を武器に今回のスウェディッシュ・ラリーに臨んだ。不運なことに、今回のイベントの路面状況はテストで試したものとは全く別物になっており、その結果、両ドライバーともSX4 WRCのセッティングを調整しなおしたり、雪の薄い路面でスタッドタイヤをいたわるようにドライビングスタイルを改めたりせざるを得なくなった。
しかし、天候をはじめとする数々の不測の事態にもかかわらず、2台のSX4 WRCはきわめて順調な走りを見せ、アンダーソン選手はリタイア直前に暫定7位とポイント圏内にランクインしていたし、また、ガルデマイスター選手もSS4終了後暫定6位という高ポジションに着いている。

トニ・ガルデマイスター選手「このハードな3日間を終えて、スズキにマニュファクチャラー・ポイントをプレゼントすることができてとても嬉しいよ。今回、僕らにとって一番厄介だったのは何と言ってもここの路面だ。ゆるいグラベルがあちらこちらで露になっていて、初日の荒れたステージに対処するためにはとにかくサスペンションを出来るだけ柔らかくしなければならなかった。その次に問題だったのが油圧系統だよ。デイ2から様々な症状に悩まされた。その上僕らはスピンしてコースオフしてしまった。あれは本当に情けなかった。本来なら10から15秒で脱出できる状況だったのに、3分もかけてしまった。基本的にはもちろん、ああいう状況で観客に助けてもらえるのはとても嬉しいことなんだけどね…。最終日の今日、僕らはとにかく無事に完走することを目指して走った。リスクを冒したらポイントを失うことになると思ったからね。」と3日間の苦労を振り返る。また「SX4 WRCにはまだこれから改善していかなければならない部分がたくさんあるよ。だけど、いろいろ試走してきたうえでの結論として、車の基本的な構成やパフォーマンスにはかなり満足している。イベントを追うごとに、トップチームのクルーに迫っていけるはずだよ。」と今後について語った。

P-G・アンダーソン選手は、「ホーム・ラリーということで、嬉しいことに僕たちに対するメディアの関心がすごく高かった。信じられないくらいだったよ。いつもの6倍くらいの取材があったような気がする。僕と僕のコ・ドライバーのヨナスにとって今回のイベントをリタイアするのはとても残念なことだった。でも、前向きに考える要素はたくさんあるんだよ。チームメイトのトニ選手は僕たちと同じSX4 WRCでしっかりポイントを獲得している。もしリタイアせずに走り続けていられたら、僕たちだってポイント圏内につけていたと思うんだ。今回のラリーがSX4 WRCと僕にとって、まだたった2回目のWRC参戦だということを肝に銘じなければいけない。僕たちはこういう問題をなくしていくために、一生懸命取り組んでいかなければならないんだ。」とホーム・イベントでのリタイアについて悔しさをにじませながらもSX4 WRCのポテンシャルに強い期待を寄せている。アンダーソン選手は「次のラウンド、メキシコが今から楽しみだよ。今度こそ攻めた走りをしたい。」と締めくくった。

チームニュース
新しく組織されたスズキ・ワールドラリーチームとって、スウェディッシュ・ラリーは非常に有意義な実践的な学習の機会となった。困難な状況下で仲間と協調して働いた経験は、貴重な糧となる。今回、トニ・ガルデマイスター選手がチーム史上最高の得点を獲得しているが、これも堅実なチームワークがなせる業ということができるだろう。

スズキ・ワールドラリーチームを率いるチームプリンシパルの田嶋伸博「今回のスウェディッシュ・ラリーはこれ以上ないくらいに難しいイベントとなりました。雪上でのテスト走行の機会が非常に限られたものとなってしまったのも難しさを増した要因でした。その限られたテスト走行があったからこその今回の順位だとも思っています。頑張ってきたチームメンバーの皆、おめでとう」と状況を分析しつつチームのスタッフへの感謝を述べた。また、「トニ選手とトミ選手が素晴らしいポイントを獲得したことが大変嬉しいです。私たちがWRCへ本格参戦を始めてからまだわずか第2戦目のスウェディッシュ・ラリーで、前回のモンテカルロに続けてポイント圏内の順位につけるとは、実際のところ感無量です。チームメンバーの皆にとって、今は本当に誇らしい瞬間だろうと思います。P-G選手とヨナス選手については非常に残念でした。彼らも、無事に走り続けていたならばおそらくモンテカルロに次いで再びポイント圏内にランクインすることができたでしょう。」と2組のクルーの健闘をたたえた。さらに、「いずれにせよ、まだ先の道のりが長いということは分かっています。ですが、SX4 WRCという車の素性は、色々と試験してきたデータを見る限りとても良い。すでに私たちは第3戦メキシコに向けた仕事を始めています、これまでの2戦とは全く変わったイベントになりますが、目標は変わりません。2台がポイントを獲得することを期待しています。」と次なるラウンドに向けた心境を語った。

DATE
SS 15
SS 16
SS 17
SS 18
SS 19
SS 20
2/10(日)
16.25
10.49
21.87
16.25
10.49
21.87

Pos.
Driver
Manufacturers
Time
1
ヤリ−マティ ラトバラ
2:46:41.2
0.0
2
ミッコ ヒルボネン
2:47:39.5
+58.3
3
ジジ ガリ
2:49:04.4
+2:23.2
4
ペター ソルベルグ
2:49:40.6
+2:59.4
5
アンドレアス ミッケルセン
2:52:27.2
+5:46.0
6
ダニエル ソルド
2:53:54.3
+7:13.1
7
トニ ガルデマイスター
2:57:16.5
+10:35.3
8
Juho HANNINEN
Mitsubishi
2:59:08.7
+12:27.5

 
   
 
 
 
 
 

 

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